赤山禅院 比叡山延暦寺の別院の一つ 延暦寺の千日回峰行「赤山苦行」の場 京都市左京区

赤山禅院
2023.03.17

京都市左京区にある天台宗の寺院「赤山禅院（せきざんぜんいん）」です。
白川通りから東に入ったところ、修学院離宮の近くにあります。



赤山禅院は、比叡山延暦寺の別院の一つで、延暦寺の千日回峰行のうち100日の間、比叡山から雲母坂を登降する「赤山苦行」という荒行を行います。
これは、赤山禅院の本尊である赤山大明神に対して花を供するため、毎日比叡山中の行者道を登降するものだそうです。



白川通りから細い道路を右に折れ左に折れながら東へ、比叡山の山麓に向かって進むと、山門が見えてきます。
山門をくぐると右手に駐車場、ここから徒歩で坂道を上がります。





石段があり、上がったところが境内です。







正面に拝殿、奥が本殿です。





本殿の本尊は泰山府君（赤山大明神）、仏教の寺院ですが、道教の神を祀っています。
京都御所から見て表鬼門の方角（北東）に当たるため、方除けの神として古来から信仰を集めました。









拝殿の屋根の上には御所の東北角、猿ヶ辻の猿と対応して、御幣と鈴を持った猿が安置されています。



金網の中に入れられているのは、かつて猿が抜け出して夜な夜な悪さをしたために、抜け出さないようにだとか…。

拝殿でお参りしたあとは、案内板の順路通り時計回りに、地蔵堂（本地堂）、弁財天堂、十六羅漢石像、福禄寿殿 （七福神の一つ）、相生社、御滝堂、雲母不動堂と進むようになっています。





地蔵堂（本地堂）は、赤山大明神の本地仏である地蔵菩薩を祀っています。









福禄寿殿です。









また、福禄寿殿の横に神社（相生社）があり、明治時代の神仏分離令の後も神仏習合の形を残しています。





雲母不動堂は、明治時代に雲母坂にあった雲母寺（うんもじ）の本堂と本尊・不動明王を移築したものだそうです。







赤山禅院は、開創仁和4年（888年）入唐僧円仁の意思を受け継ぎ、「安慧」が唐の赤山にあった道教の神・泰山府君（赤山大明神）を勧請して赤山社（後に赤山禅院に改称）を建立したのが始まりということです。



また紅葉の名所でもあるので、このひっそり感と相まって独特の雰囲気が味わえそうです。

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赤山禅院
京都市左京区修学院開根坊町18
075-701-5181
拝観時間 6:00～18:00　
※都七福神の御宝印受付
9:00～16:30