城福寺の貴重な「花がたみ」と言う「しだれ桜」 福井県越前市

城福寺
2022.03.29

越前市にある城福寺の貴重な「花がたみ」と言う品種の「しだれ桜」を見に行ってきました。



城福寺は越前市の五分市にあり、昔のままの町並なので、かなり細い道を入っていくことになります。
初めてだと、ちょっと分かりにくいかも知れません。

駐車場は門の前にありますが、狭いので多くは停められません。



門とは反対側が茶畑のある参道になっています。



今茶畑のあるところは「馬場跡」だったところ。
越前福井松平藩主が当寺へ御参拝の折に御駕籠を留め馬をつないだ場所。
毎年桜を見に来ていたんですね。
明治になり松平家が東京に移られると共にその行事もなくなり、馬場には特産の茶を植えたそうです。





肝心の「花筐」のしだれ桜は、門を入ったところにあります。





かなりの老木で何本もの添え木で支えられています。



全国でもめずらしい「花筐（はながたみ）」と言う品種の桜のある味真野地区は、継体天皇が即位前に恋人の「照日の前」と過ごした場所で、継体天皇が植えたと伝えられている相当古い老木です。
この言い伝えを基にした謡曲「花筐」が、桜の名前の由来になっているとも言われています。







満開に近い状態でちょうど今が見頃かも知れません。
満開は一瞬ですぐに散り始めますから。



「城福寺」には、江戸時代中期に作庭された庭園もあります。
借景築山式蓬莱枯山水の庭園だそううです。
拝観するには予約が必要で、拝観料は500円。
いつもふらっと立ち寄るので、見たことはないのですが…。



城福寺は平清盛の異母弟である平頼盛(たいらのよりもり)の長男で、越前守を務めていた保盛が鎌倉時代に開いたと伝わります。



清盛の父も平頼盛の父も平忠盛ですが、正室は池禅尼(いけのぜんに)で、その子が頼盛、しかしながら清盛の方が年上で平家一門を継いだのは清盛の方でした。

平頼盛の母、清盛の義母にあたる池禅尼が平治の乱で勝利した清盛に嘆願し源頼朝の命を救ったこと（頼朝は死罪を免れ伊豆に流罪となる）により、この一族だけは頼朝に保護されています。
城福寺を開いた保盛は、池禅尼の孫になるということですね。

因みに城福寺は、真宗出雲路派の寺院で全国唯一の平家一門の菩提寺となっています。
現在の住職は、桓武天皇から数えて平家36代目で第24代城福寺住職。

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城福寺 真宗出雲路派
福井県越前市五分市町11-26
0778-27-1773
庭園拝観料 要予約
大人500円 小人300円

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